適応検査で採取したデータを手術に使用!
レーシック適応検査の項目
レーシック手術前に行われる適応検査の項目は、医院によって多少異なります。約10種類の検査機器を用いて行われます。一例ですが、検査の項目には、次の様な種類があります。参考まで!
角膜形状解析検査
-角膜(黒目)の形状や特徴を検査-
角膜の前面の形状を撮影し、角膜カーブの状態や乱視の有無、形状に異常がないかなどを詳しく検査します。
また、コンタクトレンズを処方する場合や円錐角膜(角膜が前方に突出する病気)の発見・白内障の手術前検査、レーシック手術後の定期検査でも行います。
角膜内皮細胞検査
-角膜の一番内側の内皮細胞の数、大きさ、形を調べる検査-
角膜の一番内側にあり、角膜を透明に保つ働きをしている角膜内皮細胞の数やそれが集まってできた膜の形、大きさなどをスペキュラーマイクロスコープという装置を用いて調べる検査です。
角膜内皮細胞は、非常に薄いシート状で、六角形の角膜内皮細胞が一層に並んでいます。この細胞は、1ミリ平方あたり2500~3000個が平均とされています。
また、コンタクトレンズを処方する場合や白内障の手術前検査、レーシック手術後の定期検査でも行います。
屈折度数の測定検査
-近視・乱視・遠視の有無や強さを測定-
オートレフラクトメーターという装置を用いて、他覚的に近視・遠視・乱視の度数を測る検査です。特に装置の中に映っている画像(気球など)を見ていながらの検査になります。
また、コンタクトレンズやメガネを処方する場合など、レンズの度数やカーブを決める際に利用したりされています。
眼圧検査
-眼に空気を当て眼の硬さを測定-
角膜に直接触れず、圧縮空気を吹きつけて、角膜のへこみ具合を測定するという検査方法です。眼を大きく開けて、しばらく我慢します。
眼圧とは、房水という液体によって保たれている眼球内圧のことをいい、この房水の圧力を測定するのが眼圧検査です。
一般的に、眼圧の基準値は、10~20mmHg内で収まると言われており、この数値よりも高くなると緑内障の疑いがあると診断されます。
角膜曲率半径測定検査
-角膜のカーブの状態を測定-
オートレフラクトメーターという装置を用いて、角膜表眼にリング像を投影させ、そのリング像の大きさから角膜のベースカーブの具合を測定します。
また、コンタクトレンズやメガネの処方時に、レンズの度数やカーブを決める際に利用したりされています。
視力検査
-裸眼視力、矯正視力を測定-
検者と被検者の対話によって進行し、見え方を比較したり、見え方を確認しながら、適切な屈折度数を求めていきます。
5m離れたところから、裸眼の状態で、ランドルト環(太い円形の一部が切れている輪)を片目ずつ見て、どの大きさまで見えるかどうかを調べます。
そして、同じく5m離れたところから、視力検査用の眼鏡枠をかけ、レンズを交換しながら矯正視力を測定します。
暗所瞳孔径測定検査
-光を取り入れて瞳孔の大きさを測定-
暗所で、光を取り入れて瞳孔の大きさを測定し、照射径(レーザーを当てる範囲)を決定するのに役立てます。
その数値が大きいほど、ハロー現象(手術後の夜間の光が花火の様に散乱して見える)、グレア現象(手術後の夜間の対向車のヘッドライトが眩しく感じる)などの合併症が出やすくなり、コントラストが低下する可能性があります。その判断材料になります。
散瞳後屈折度検査
-光の調節ができない状態で屈折度の測定-
調節力を取り除いた状態で屈折度の測定する為に、特別な点眼液(麻酔薬)で、瞳孔を開かせます。
暫くして、瞳孔が開いた状態で、オートレフラクトメーターという装置を用いて、他覚的に近視・遠視・乱視の度数を測る検査です。
光の調節ができる状態では、近視が強く測定される傾向があります。より精密にデータを収集する為、この検査方法が用いられています。
角膜厚検査
-角膜の厚さを超音波で測定-
麻酔薬を点眼し、パキメーターという超音波角膜測定装置を用いて、ペンの様な測定器で直接、眼の黒目部分に接触して、角膜の厚みを測定します。麻酔をしているので、特に痛みを感じません。
また、角膜の厚さがミクロン(μm)単位まで細かく測定することができるため、正確なデータを作成することが可能です。
レーシックは、エキシマレーザーによって、角膜の中央部を薄くするため、手術前に角膜の厚みが一定量あるかどうかを検査します。
レーシックが受けられるか否かを判断する重要な検査になります。
角膜の厚さには、個人差があり、日本人の平均角膜厚は、520μm~550μmと言われています。
涙液検査
-涙の量を測定-
涙の量を調べる検査です。目盛りが書かれた細長い試験紙を5分間、下まぶたに挟み眼を閉じます。涙で濡れた試験紙の長さを測定します。
もし、5mm以下の場合、涙の分泌量が少ないと考えられドライアイ、5~10mmは、ドライアイの疑い、10mm以上は正常と言われています。特に、ドライアイ(眼球乾燥症)の検査に於いて、必要不可欠な検査です。